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言いたい放題の読書感想文

ジャンルを問わずいろんな本を読んでいます。 さいきんは、BLやロマンス小説が多いです。

道尾秀介「スタフ staph」

道尾秀介「スタフ staph」を読みました。

道尾さんは私が好きな三大作家のうちの一人で、発売されている本はすべて読んでいます。
この作品は2016年7月に発売されたので比較的新しい本です。

感想としては、中盤まではまあ読みやすいけど普通・・でしたが、最後に一気に道尾作品らしさが出てきて面白かったと思いました。

ただここさいきんの道尾作品には、以前のような雰囲気がなくなってきたと感じていたので少し寂しさを感じています。
どちらかというと伊坂作品に似ているものが多く、作者が伊坂作品を意識しているのか、もしくは伊坂らしさが若者受けすると感じて出版者がリクエストをしているのかはわかりません。
何となく、ちょっと違うなあと感じることが多くて残念ですが、この作品は最後部分が気に入りました。
デビュー作であり神作品でもある「向日葵の咲かない夏」や道尾秀介が出てくるシリーズが好きなんだけどなあ。

この作品は、色々絡み合って、実は母親に寂しさを伝えられなかった少年が計画したことという話になっていますが、共感できる人と共感できない人がいると思います。
私は共感しました。といっても、私自身は母が専業主婦で甘やかしてくれたので寂しさを感じることはありませんでしたが、さいきん周りで共働き夫婦が増えて子供が寂しそうなのを見ることが多くなったからです。
国の政策でとにかく働くことを推奨しているのかもしれませんが、子どもはやはり愛情を与えることが何よりも大切で(こういうと共働きや母子家庭から怒られるかもしれませんが)、もちろん家庭によって事情も違うし、人によって育て方というのは異なるけれど、自分の感じた感覚では子どもは大人の目の届かないところにいるととんでもないことをしがちだと思います。
とんでもないというのは程度の差もありますし、子どももそんな大それたことをしているという実感があるわけではありません。しかし極端な話、東大生の親が高収入で専業主婦が多いのは、やはり子供は手をかけただけ優れた子に育つ証明でもあると感じます。
まあ、私がこんなことをいうのも、実姉が田舎に嫁いで子供もいるのに金のために働かせられていることにムカついているからですが(笑)

子供ってはっきり意思表示ができる子もいればできない子もいるのは当然で、今回の智弥みたいな子って結構多いんだろうな。智弥が「天使みたいな子供たち」って言ったとき、何だか胸がどきっとして痛かったけど、そういう伏線があったと最後に知ったときはさすが道尾作品だと思いました。夏都との生活がどうなるのか、たぶん大丈夫だよねと信じてみたい終わり方でした。

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