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言いたい放題の読書感想文

ジャンルを問わずいろんな本を読んでいます。 さいきんは、BLやロマンス小説が多いです。

辻堂ゆめ「あなたのいない記憶」


辻堂ゆめ「あなたのいない記憶」を読みました。

以前「いなくなった私へ」を読んだので、辻堂さんの作品は2冊目です。
「いなくなった私へ」を読んだときも思ったけれど、この人は持ってるなーと思いました。
このまま定期的に作品を発表して、また違った作風を見せることができれば、10年以内に直木賞も取れるのではないかと思いました。
道尾秀介さんや恩田陸さんの作品を読んだときのような感じがしたからです(勝手な憶測ですが)
それともSFジャンルに意向するかもしれないなとも思いました。

辻堂さんは何といっても東大在学中にデビューしたことで、その学歴の高さが注目されました。
確かに早慶や京大ではなく、東大という看板には威力があると思います。
以前、ご自身のインタビューを読む機会がありましたが、現在はIT企業で働いているけれど残業はしない代わりに就業時間にしっかり働く、そして帰宅してから執筆活動をするということでした。電車内の移動時間に推敲するなど、今の若い人ならではの便利なツールを利用して時間を有効に使っているようです。
私みたいになまくらな人間からすると、素直にすごいと思いました。
もっと若いときには嫉妬という気持ちもわいたのでしょうが、これだけ頑張っていて、しかも面白い作品を発表する人なんだから、本当に心から頑張ってほしいと思いました。

さて、作品の感想ですが、面白かったです!
記憶がどれだけ曖昧なことがわかったし、この本を読みながら自分の小さい時の記憶も思い出してみることがありました。あれって本当にあのころに体験したものかな?なんて。
読書メーターの感想では、難病を安易に使うなという声もあり、確かに難病が出てきたときは、へ?って正直に思いました。
火事にあって程度の差はあれPTSDを患っていて、それなのにさらに難病まで・・という不幸のオンバレードが少し悲しかったです。
ただ納得いかない部分もありました。
記憶操作が偶然にうまくいきすぎるというのは特に気になりませんでしたが、タケシが難病にかかったきっかけははっきりはしませんが、おそらく火事の時におった怪我のせいです。
それなのに、タケシの両親は京香に優しい・・私だったら、絶対に優しくできない。家に来ないでって言っちゃいます・・いくらタケシが京香のことが好きであっても。
あとニートや引きこもりに対する言葉がきついの何のって・・。社会的に見たらそうなのでしょうが、色々理由が原因があるんだとわかる大人からすると、まだ若さゆえのところがあるなと思いました。

結末はどうなるのでしょうか・・
現実的に考えると京香がタケシを支えていくのはとても大変だし、婚約者も気の毒・・
でも京香はタケシの状態を実際にみて、しかも言葉を交わしてしまったら離れられないような気がする。
こういうのを読むと、病気って本当に残酷だと思います。特にこういう少しずつ進行していく難病というのは・・・。

この作品、晴川先生シリーズで続編があってもいいなあと思うくらいでした。
辻堂作品はこれで2作目ですが、次作が発売されたら読みたいと思うくらい気に入っています。
楽しみな作家が増えて嬉しいです。
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